ある30代医師が医局をやめた話 【医師の資産形成】

医師の資産形成/転職

今回はある友人の実体験です。

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ある30代医局員

関東出身。公立の高校だったが親の支援もあり現役で

大学は都内の私立大学へ。

消化器内科を志望

初期研修医は大学医局関連の市中病院

3年目から大学院に入り、4年間でうまく学位を取得した。

初めは順風満帆だった

学会では小さな賞ももらい

論文もインパクトファクターはそこまでではないが英語論文で2,3本原著がアクセプトされた。

手技も内視鏡診断、内視鏡治療と徐々に経験を積んでいった。

専門医もいくつか取得。

付き合い始めた彼女ともうまくいっており、30歳を超え結婚することとなった。

狂い始めた歯車

大学院を卒業したが、すぐに助教(大学病院で言う有給ポジション。助教から正社員)になれる訳ではなくてあれ?と思った。

関連病院を回ることになったが、大学病院と給料は雲泥の差だった。

こんなに違うのか。

それが第一印象。

大学に呼び戻され、10年目にして助教になれた。

でもバイトも含めた給与は関連病院の時の2/3ほど。

しかも休みはほぼなく、外来、病棟管理、バイトに研究会でフリーな休日は月に2日あるかないかだった。

ある日妻にこう言われた

「うち、子供は持てないのかな?」

愕然とした。

聞いてみると休みもなければ、給与も十分でなく将来の家族での生活に絶望しているとのことだった。

確かに妻ともしばらく外食にも行っていない。

その日から日々の仕事が辛くなった。

そして、医局をやめた。

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上司に相談をしても、前向きな意見はもらえなかった。

皆自分の時はもっと辛かった、医局を辞めるともう他の病院で雇ってもらえないなど。

こんな時は他の科の同期が一番親身になってくれた。

医局を辞めるのに相談すべきは上司でないことを悟った。

幸い上司に相談する前に次の就職先はある程度水面下で話を進めていた。

自宅から比較的近い市中病院だ。

医局を辞める時に必ずすること

さていかがだったでしょうか?

医局は実際に入ってメリットを感じる方もいるかもしれませんが、

ワークライフバランスや給与の面で恵まれているとはいえませんね。

医局を出る前に必ずすることはおそらく以下のようなことでしょう。

1, 次の就職先を決めておく

これは転職活動をするとしたら必須です。

そうでなければ数ヶ月給与ゼロです。

必ず次の就職先を決めてから医局を出ることをおススメします。

就職活動は水面下で基本的には同じ組織の人には相談せずに行いましょう。

例外もあるとは思いますが、今回書いた友人も前向きな返事は医局の上司からもらえていません。

2, できれば専門医や学位を取得しておくこと

専門医や学位があると就職活動に有利です。

また、転職後に医局から出て専門医取得や学位取得の活動をするのは簡単ではありません。

もちろん例外もありますが。

今回の友人も幸いいくつか専門医をとっていたのと、学位も取り終えていましたから、

医局に未練はなかったのかもしれません。

3, 可能であれば医局内に良い関係の人脈をいくつか作っておくこと

これは上級テクニックです。

可能であれば次期教授候補などこれから出世する可能性のある人と良い関係を作っておきましょう。

開業するにせよ他の病院で勤務するにせよ将来あなたの味方になってくれるかもしれません。

次の就職先は

大学医局が嫌なのであれば市中病院での勤務医かクリニック勤務、開業が良い選択肢となります。

違う大学医局への移籍はライバルチームへのサッカー選手の移籍のようなものなので、少なくとも地理的に離れたエリアの大学病院を選びましょう。

若手医師の転職先については過去記事以下を参考にしてみてください。

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